PRIVATE ENEMY / PIERROT
- Pierrot, キリト, 西脇辰弥
- PRIVATE ENEMY
まず一番言いたいことから。このアルバムの一番美味しいところは、オープニングの「THE FIRST CRY IN HADES(GUILTY)」と、ラストの「THE LAST CRY IN HADES(NOT GULITY)」です。とにかくこの二曲だけでも聴けば、このアルバムの半分は味わえたと言ってもいいかと。
他の曲が悪いと言うわけでは決してありません。収録されているシングル曲はどれも素晴らしく、特に「AGITATOR」と「神経がワレル暑い夜」は彼らの中でもトップクラスに好きな曲。アルバム曲もテンションの上がる「ENEMY」や傑作と呼べるバラード「パウダースノウ」など、単品でも楽しめる良作が詰め込まれています。
ですが、どうしても前述の二曲の引き立て役に見えてしまいます。この二曲のために他の曲が有るみたいな・・・
まずオープニングからラストの曲までは余りに苦しさや、哀しさ、絶望などが描かれた歌詞にダークな曲が続きます。そしてラストはこのアルバムに不似合いなほどに明るい曲、ではあるのですが、歌詞を見るととても「NOT GUILTY」には相応しくないように救われているように感じない。結局、未だ主人公は絶望の淵・・・?
Favorite Song THE FIRST CRY IN HADES(GUILTY)
この世に産まれること。それが地獄かのような歌詞。生きていることが罰かのような絶望に溢れています。余りに重過ぎる・・・
音楽のほうではサビに入る直前のギターが印象的。そこから一気に激しくなる展開も好き。