一つの時代の終焉・・・ | Sink

一つの時代の終焉・・・

ある程度気持ちが落ち着いてきたので書きます。M.シューマッハが先日引退を発表しました。薄々嫌な予感を感じてはいました。チャンプの可能性を充分に残した状態でイタリアGPという中途半端な時期での会見。そして、散々まくしたてるマスコミ。そしてイタリアGPのレース後、それは哀しい現実となってしまいました・・・


思えば僕がF1を見始めた15年前のベルギーGPから彼はデビューして、それからずっと僕は彼を見てきました。ヒル、アーバイン、ハッキネン、ヴィルヌーヴ・・・まだまだ居ますが次々と同世代の名ドライバーが引退していく中、ずっと彼は走り続けました。正直そこまで大好きなドライバーではありませんでした。とはいえ、彼の超人的な走りに数多く身が震える思いをしたのも事実です。

特に2000年シーズン。彼は序盤戦で充分と思えるマージンを稼ぎ出すものの、中盤戦で大ブレーキとハッキネンの猛追が重なり気が付けば肉薄されていました。しかし今回と同じイタリアGPから怒涛の連勝で突っ走り、自身3度目、そしてフェラーリ悲願の21年ぶりのドライバーズタイトルを手にしました。

シーズンの大勢が決してしまっていても手を抜かない姿勢も好きでした。去年は下位グリッドから猛烈の追い上げでアロンソに追いつき10周以上の熾烈な首位争いをみせてくれたサンマリノGP。完全にマシン性能では劣るものの必死にアロンソとライコネンを抑えようとした日本GP。

他にも目を瞑れば思い出せる数々の名シーンがあります。


残りの3レース。僕は彼を初めて熱狂的に応援しようと思います。そして観戦しにいく鈴鹿では声を枯らして応援し、彼の走りの全てを目に焼き付けるつもりでいます。最後に彼が見せてくれるものはきっと一生忘れられないものになると思います。

何はともあれ長い間楽しませてくれてありがとうございました。あなたが残したものは非常に大きいものです。