LOVE IS BEAUTIFUL / GLAY
- GLAY, KYOUSUKE HIMURO
- LOVE IS BEAUTIFUL (通常盤)
およそ3年ぶりとなるGLAYの新作。前作の「THE FRUSTRATED」の新境地を開拓しようとした雰囲気が、自分としてはかなり好きでした。しかし発表されたシングル曲は予想に反して、再び悪く言ってしまえば無難な曲が多い上、収録曲の過半数がそのシングル曲で占められていると言う事態に。
この状況で、僕は全く期待せずに作品をCDトレイにセットして音楽を流しました。そして予想通り、前作で見せた前衛的な雰囲気は影を潜めている状況に溜め息をつき、僕のこの作品に対する評価は決まったかと思いました。
ですが、このアルバムに流れる雰囲気が心地良い物であるということに気付いていきました。確かに目新しさはありません。前作の影は何処へ?というようなGLAYの代名詞のような曲でほぼ占められています。しかしそれが今作のタイトルであり、テーマである「LOVE IS BEAUTIFUL」に見事に合致しています。
突出した名曲が無かったのが、残念といえば残念です。それでも通して聴くのに疲れない作品というのは、それだけで充分な魅力となり得ますし、良い作品である証拠です。
今作が最高傑作であるとは思いませんけど、これからのGLAYの方向を決定づける重要なアルバムとなっているはずです。この方向性で行くと決めたのならば、心を決めて名曲を生み出し続けていってほしいものです。
Favorite Song 夏音
まぁお決まりのバラードと言ってしまえばそれまでなのですが、夏の終わりの哀愁を容易に思い浮かべられるような曲作りは見事。ゆっくりと目を閉じてこの雰囲気に浸りましょう。