FRIENDS / B'z
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様々なベストにも収録されている、B'z屈指の人気ナンバー「いつかのメリークリスマス」。それの初出がこのミニアルバムだということを、今ではどれ程の人が知っているのでしょうか。
本作は架空の映画のサウンドトラック、というコンセプトの元作られたそうで。それを意識してか、インスト曲を挟んでいたり、歌詞も失恋ソングに徹底させているなどB'zの中でも屈指のコンセプトアルバムかもしれません。
ロックなB'zは今作ではほぼ完全に封印されているので、そういった曲を求めるファンの方々には辛いかもしれません。
しかし、前述のコンセプトに拘った結果なのか、曲の持つ切なさや叙情性が作品の流れによって引き立てられているようで、アーティスティックなB'zの一面が垣間見られるようです。一枚の作品としての出来が良い。ラストのいつかのメリークリスマスのピアノインストの余韻は素晴らしいものがあります。
フルアルバムでなく、ミニアルバムというのも今作ではプラスに働いているようにも見えます。適度な長さの物語として簡潔にまとめられていて、短篇小説のような気軽さで楽しむことができます。
曲としての出来ももちろん良質で、「いつかのメリークリスマス」を他のアルバムで入手したからと言って、後追いのファンの方々が見逃すには惜しい出来だと思います。
B'zの魅力はロックだけではない、というのがこれを聴けばわかる筈です。
Favorite Song 恋じゃなくなる日
決していつかのメリークリスマスを選んだら面白くないから、とかそういう理由でこの曲が一番好きなのではなく。
失恋の切なさをロックバラードの要素も交えつつ、見事に表現した名曲だと思うのです。