娯楽 / 東京事変
- 娯楽(バラエティ)/東京事変
- ¥2,750
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この「娯楽」というアルバムタイトルが、そのまま内容を端的に表していると思う。
その意味ではある意味、名タイトルと言えるかもしれない東京事変のサードアルバム。
今作は、タイトルの「娯楽」の通り、リスナーへの心遣いが前二作よりも感じられます。
バラエティ豊かな内容となっていますし、曲単体でも楽しめるものが多いように思います。何というかリラックスして聴けるものが多いように思え、東京事変に変な敷居を感じていた方もこの作品なら聴けることも多いかもしれません。
が、しかし。悪い意味でも「娯楽」というタイトルが似合ってしまっているようにも思える。
こう言っては誤解を招くかもしれませんが、本当に「娯楽」で、これだけのメンバーを集めてただの「娯楽」の範疇に収まるのは勿体無いのじゃないか?と思ってしまった面もありました。
無論、娯楽が悪いというわけではありません。事実、本作は一流の娯楽だとは思いますし。
ただ、個人的な見解ですが、私は東京事変がここまでリスナーに気を使わなくてもいいのにな。と思いました。
ギリギリの緊張感で作られたかのような「OSCA」、更にキャッチーな面の中にさり気無く入った技巧が気持ちいい「キラーチューン」と先行シングル二枚が対極に置かれてバランスがとれており、アルバムにもそのまま持ち込まれると期待していました。ただ、OSCAのような凄みを感じた曲は「黒猫道」ぐらいで、後は良いんだけど、もう一つ・・・のような何かが足らないように思ってしまいました。
前述のように、間違いなく良質ではあるのですが何か不満が・・・という作品に感じてしまいました。
ただ、やっぱり次も聴いてしまうんだろうなぁ・・・日本では数少ない凄みを感じさせてくれるバンドなだけに。
Favorite Song OSCA
イントロからカッコ良すぎです。ラストの転調も凄くシビれる。まさに私が東京事変に求めているような曲でした。
ただ、欲を言えばこれを越えるような楽曲がアルバムに欲しかった。