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Hate Crew Deathroll / CHILDREN OF BODOM

Children of Bodom
Hate Crew Deathroll

連続でチルボドを紹介します。今作は先日紹介した「Hatebreeder」より更にクオリティの高いメロデスを展開していて、非常に評判の良い作品です。


まず今作ではボーカルの質が明らかに改善されています。「Hatebreeder」ではデス声が余りに目立ちすぎ、流石に聴きづらさも感じてしまいました。しかし今作ではデス声が完全に駄目な人でもなければ、普通に聴けるほどまでに実力が上がっており、まずその点を評価したいと思います。


次にただでさえ高かった演奏能力がまだ向上しています。それにより高速キラーチューンでの破壊力の高さが向上しているのはもちろん、ヘヴィネスな曲やミドルテンポな曲での魅力も更に増し、作品の振れ幅が更に広がったものとなっています。彼らは一つの到達点に辿りついたと言ってもいいでしょう。


とにかくメタル好きなら必聴な作品でしょう。今作では楽曲の良さを彼らが完全に引き出す事ができています。その代表のようなオープニングの「Needled 24/7」は凄まじい名曲です。


Favorite Song Needled 24/7

凄まじい破壊力とスピード感を兼ね備えた、最強のオープニングナンバー。まさにアルバムジャケットのように死神が鎌を持って襲い掛かってくるよう。聴く人全てのテンションをかつて感じたことの無いレベルまで上げてくれることでしょう。

Hatebreeder / CHILDREN OF BODOM

Children Of Bodom
Hatebreeder

デスメタルの大傑作!アルバム全編に渡り攻撃性に溢れていて、最初から最後までテンションMAXを保たせる凄まじい楽曲たちが収録されています。ひたすらにデスヴォイスなボーカルは聴く人を選ぶでしょうが、楽曲だけなら意外に聴く人を選ばない美しさまで兼ね備えています。


それはキーボードによるところが大きいでしょう。「デスメタルにキーボード?」と思う人もいるかもしれませんが、このバンドにおいてはそれが特長になっています。時にはギターと凄まじいバトルを繰り広げ、ある時は攻撃的なものに美しさをプラスしたり、とこのバンドの屋台骨と言ってもいいかもしれません。


ただ暴れまわってるだけの作品ではないことは確かです。確かにボーカルの質は後の作品の方が明らかに上手くなっていますが「メロディアス・デスメタル」の名を冠すだけのことはあり、聴き易さと緻密さもあり、それが一つ抜けて支持を受けている理由なのでしょう。どうしてもデスヴォイスは無理!ではなければ聴いてほしいです。


Favorite Song Hatebreeder

メロデスとは何ぞや?との答えを表したかのような一曲。ギター vs キーボードのバトルが凄すぎる。ラストの演奏までほんの僅かな気の緩みも感じられません。

Starting Over / DEEN

DEEN, 池森秀一, 葉山たけし, Steve Good, 小松未歩
Starting Over

デビューしてすでに10年を越えて、ベテランの域に達してきたDEEN。もうすっかり貫禄のようなものもついてきて、今作も安定感のある、まさに王道なバラード曲でした。昔から彼らの曲を聴くと本当に心がやすらぐものが多いですね。


彼らの曲は「闇」の部分がほぼ0と言っていいほどなので、気分が沈むことなく安心して音楽を楽しむことができます。それにより、音楽の幅がやや狭く飽きやすいのかもしれません。しかし、そういうバンドが一つぐらい居てもいいかと。自分を見失わずに活動を続けることって凄く難しいことだと思いますし、芯がブレてない証拠であるとも言えるでしょう。それに個人的な意見ですが、彼らの曲は飽きません。これが飽きるのなら、今流行ってるJ-POPの大半は僕にとっては聴くに耐えないものです。


この質を維持し続けられるのなら、固定ファンは離れることは無いでしょう。もっともっと活動を続けて、良い曲を世に送り出し続けて欲しいですね。その実力があるバンドだと思っていますから。

臥龍點睛 / 陰陽座

陰陽座, 瞬火
臥龍點睛

え~と、このバンドの知名度はそれほど高くないと思われるので軽く説明を。五人組のバンドで、ツインボーカル。ジャンルはヘヴィメタルです。そして、それに和の雰囲気を混ぜるという独創的な味で人気が出てきています。これで、とりあえずの説明にしておきます。気になられたら公式などを訪れてみてください。


はい、ここから感想。僕が陰陽座を聴くのはこれが初めてでした。友人がしきりに薦めるので、それならと貸してもらい聴きました。そして思いのほか気に入って、そこからこのバンドのファンになっていきました。

特に魅かれたのはボーカル。さらに女性ボーカルの方の黒猫の歌声でした。楽曲に全く力負けしておらず、実に伸びやかで聴き易いのです。日本の中でもトップクラスに素晴らしいボーカリストだと思います。


アルバムの内容ですが、何処かヘビメタっぽくないです。そして過去の作品と比べると、独特の味みたいなものは少し失われてるような気もします。でも、これはこれで良いとこもありますし、初めて聴く身としては充分に楽しめる内容でした。気に入ってる曲も多く、「甲賀忍法帖」はイントロの笛の音から漂う和の雰囲気が素晴らしく、澄んだボーカルが映える名曲。「蛟龍の巫女」では気分が昂ぶらされて、終盤への流れを作っています。


その後から続く「組曲「義経」」がこのアルバムのハイライトでしょう。この三曲は単品でも楽しめ、全部通して聴くのも楽しめます。でも一度は歌詞を見ながら、通しで聴いてみましょう。文句無しの大作です。


Favorite Song 組曲「義経」~悪忌判官~

三部作の最初を飾る、素晴らしい疾走曲。ツインギター、ベース、ドラム、そして何と言ってもツインボーカルが絶妙。CDだけで物凄く気分が上がります。

HORIZON / レミオロメン

レミオロメン, 藤巻亮太, 小林武史
HORIZON

粉雪」で大ブレイクするも、固定ファンの評判があまり良いとはいえない。更に、続いてリリースの「太陽の下」もコア層からの評価は低目。と、前からのファンの方々は嫌な予感がしていたであろう今作のアルバムは・・・予想通りコア層の評判は低くなってしまった作品となってしまいました。


それもある程度は仕方ないかと思いますけどね。どう考えても「粉雪」のヒットもあり、今作への需要は明らかにライトユーザーが楽しめるポップ寄りな作品でした。彼らがこのようなアルバムを製作したのはある意味必然とも言えます。


そして、それによって失われてしまった彼らならではの独創性。以前の作品での香りの残る曲もあるとはいえ、これでは「これをレミオロメンがやる必要があるのか?」という意見が出てきてしまうでしょう。


余分なことを考えなければ、これが新人の作った作品だと思えば充分過ぎるほど楽しめる作品ではありますがね。例えばオープニングの「スタンドバイミー」は幕開けに相応しい、爽やかで心地良い名曲。そして正直ライトユーザーな僕は「粉雪」も「太陽の下」も大好きです。素直に名曲だと思えます。


大ブレイクしてしまったのは元からの彼らのファンにとって、そして彼ら自身にとってはあまり嬉しくない出来事だったかもしれませんね。売れるということはそれだけ良い仕事をしていた証ですが、それにより余分なプレッシャーや気持ちが入ってしまったのかもしれません。作りたい曲を作る。ということが出来なかったのかな。ただ、僕がこんな事を言うのも何ですが、いつかまた「朝顔」や「ether」みたいな、いえそれを越える彼らの作品が聴ける日が来ると思いますよ。今作にしてもその才能が衰えたということは無いはずですから。


Favorite Song スタンドバイミー

ポップ過ぎだろうが何だろうが、こんな爽やかな幕開けには感動。今夏の代表曲にしてもいいんじゃないでしょうか。



PRIVATE ENEMY / PIERROT

Pierrot, キリト, 西脇辰弥
PRIVATE ENEMY

まず一番言いたいことから。このアルバムの一番美味しいところは、オープニングの「THE FIRST CRY IN HADES(GUILTY)」と、ラストの「THE LAST CRY IN HADES(NOT GULITY)」です。とにかくこの二曲だけでも聴けば、このアルバムの半分は味わえたと言ってもいいかと。


他の曲が悪いと言うわけでは決してありません。収録されているシングル曲はどれも素晴らしく、特に「AGITATOR」と「神経がワレル暑い夜」は彼らの中でもトップクラスに好きな曲。アルバム曲もテンションの上がる「ENEMY」や傑作と呼べるバラード「パウダースノウ」など、単品でも楽しめる良作が詰め込まれています。


ですが、どうしても前述の二曲の引き立て役に見えてしまいます。この二曲のために他の曲が有るみたいな・・・

まずオープニングからラストの曲までは余りに苦しさや、哀しさ、絶望などが描かれた歌詞にダークな曲が続きます。そしてラストはこのアルバムに不似合いなほどに明るい曲、ではあるのですが、歌詞を見るととても「NOT GUILTY」には相応しくないように救われているように感じない。結局、未だ主人公は絶望の淵・・・?


Favorite Song THE FIRST CRY IN HADES(GUILTY)

この世に産まれること。それが地獄かのような歌詞。生きていることが罰かのような絶望に溢れています。余りに重過ぎる・・・

音楽のほうではサビに入る直前のギターが印象的。そこから一気に激しくなる展開も好き。



REDEMPTION / Gackt

Gackt, Gackt.C, Chachamaru
REDEMPTION(通常盤)

ここのところ、少しGacktから気持ちが離れていました。と言うのも、優しい曲や壮大な曲などももちろん好きですし、良い曲だとは思います。けど、少し、ほんと少しですけどちょっと飽きてたのです。ちゃんと音源を全て入手はするものの、何処か物足りなさを感じていました。


しかしこの一曲はその不満を見事に吹き飛ばしました!こんなハードロックナンバーは久々ではないでしょうか。イントロから「オッ」と思い、サビでの激しい演奏とGacktの相変わらず上手い歌声とが凄く良い。ここまでで今までとは違うぞ。と良曲の予感。


そして、間奏が非常に秀逸で、ラストへ向けて気持ちは最高潮へ。一つメロを挟んだ最後のサビ直前の「make it up!」素晴らしいです。締めは「REDEMPTION~!」とシャウト。一気に畳み掛けるような終わり方は好きですよ。


そう。何処か物足りなかったのはこの曲のようなダークさ、重さだったんですよ。明るい曲も確かに好きな曲は多いのですが、その類の曲にやや飽きがきていたんですね。そんな中で世に放たれた今作は文句無しに良い作品でした。再び彼にハマるきっかけとなるかも。

買いすぎて聴けない・・・

忙しいくせにCDを買いまくり、借りまくり・・・聴いてないCDがたまりまくった6月。


  


アンジェラ・アキ 「HOME」
B'z 「MONSTER」
Plastic Tree 「シャンデリア」

という相変わらずバラバラな組み合わせの3枚を購入しました。

まだ、聴いてないPlastic Treeは置いといて、後の2枚は非常に良いですね。特にB'zは非常にキタ、と思える出来。こんな勢いのあるオープニングナンバーも久々な「ALL OUT ATTACK」が見事な起爆剤。そのままの流れで聴けてしまうような良作でございます。

アンジェラ・アキはFFでのテーマソングの「Kiss Me Good-bye」でハマりました。まぁ、所謂にわかなのですが、今までのFFの曲って僕は好きじゃなかったんですよね。聴いて「あ、いいな」って思ったのは初めてで。それでアルバムも買ったんですが、これも期待通りの良い作品で。多分これからもファン続けます。


レンタルした分は・・・正直覚えてないんですよね。本当に大量の物を借りてきましたから。

どんくらい大量かと言うと、先月だけでPCの音楽が25時間増えました(汗)。これどうしよ・・・

予定外、予定外、予定外・・・

いきなりですがバイト始めました。塾の講師です。

一週間をとりあえず終えたわけですが、やはり働くというものはしんどいですね~。それと、うちの塾は毎回生徒に授業を評価してもらうのですが、これがシビアで・・・(汗)。その分好評価を貰った時は嬉しくなりますけどね。


さて、タイトルの予定外というのはこのバイトが引き金となりました。

本当は僕は火曜から始める予定だったので、月曜日に自動車教習の予定を取っていました。

そして、月曜日の昼休み中にふと携帯を見ると、こんな内容のメールが・・・


本日急に授業が入りました。

ということで20:00からお願いします。

中三数学、80分です。


え”!?

来る事前提で話決まってるんですが!?

ってか自動車教習!!当日キャンセルが出来るはずもなく、ちゃっかり教習所にキャンセル料をとられました・・・(5000円)。うぅ・・・金がぁ・・・


そして塾に行くと塾長が閉口一番。

「悪いけど、先生が余ってなくて・・・一人で授業やってくれる?」


いや、俺未経験者なんですけど!??

研修もなしに授業開始ってマジですか!?


・・・働き始めると予定外のことが起こるのですね。社会の辛さを実感した一週間でしたよ・・・

FAITH / HYDE

HYDE, KAZ
FAITH

今回から今までと違ったタイプのレビューも作ってみました。一曲一曲について語っていこうと思います。

1:JESUS CHRIST

イントロから素晴らしい。力強さ、美しさ、そしてダークさを兼ね備えた最高の幕開けでしょう。サビでの歌唱が本当に心地良い。特に、二回目のサビへの入り方なんてもう言葉が出ないほどの良さです。

信仰家の懇願を表したような歌詞も好きです。


2:COUNTDOWN

そして、そのまま突っ走る曲へ繋がる、と。良作だと思いますけど、特に語るところは無いかな。とりあえずノリは良いです。


3:MADE IN HEAVEN

さらにアルバムの勢いは増していく。非常に盛り上がりの良い曲です。イントロのベースが好み。ゴリゴリくるギターも良いですね。


4:I CAN FEEL

一転して、スローテンポなナンバー。何か・・・溶けてしまいそう。でも心地良い。一種のヒーリングソングなのかな・・・?


5:SEASONS CALL

これホントに良い曲だと思います。エレキギターを強く際立たせてると言うのに、非常に繊細。かつ壮大。それにHYDEのファルセットが加わって成り立つ珠玉の一品。もう一発でヤラれました。身体をスッと通っていきますね。

それとPVは必見。ラストのサビで、バックに太陽が重なっているシーンは不思議な感情に包まれます。美しいとかいうものを超えているような・・・


6:FAITH

この歌詞は、よく言われてるようにイエスを表したものなのかな?だとしたら、少しづつ盛り上がっていく曲構成が丘を登っていく姿を現して・・・確かに成り立ちますね。タイトル曲だけあって、よく練ってあると思いますよ。


7:DOLLY

「Build a tower~」のくだりが最高ですね。このアルバムで一番激しい曲かな。

歌詞は・・・機械を過信するな、ということ?とりあえずクローンについては間違いなく否定的なようですが・・・


8:PERFECT MOMENT

何だろ・・・この曲を聴いてると別次元で浮遊しているような気分になる。それと時が止まったようにも・・・

ある意味では麻薬的な症状になってしまいます。正直、大好きではない筈なのに結構な数を聴いていますし・・・


9:MISSION

う~ん・・・微妙。確かに明るく、盛り上がる曲ではあるんですが・・・ちょっと好みじゃない曲ですね。

ただ、前向きにとらえようとしている歌詞は好きですね。


10:IT'S SAD

ラスト。これはカッコいいですね。締めにこういう曲を持ってきたのは意外でしたが、これはこれでアリだとお思います。

しっかし歌詞が怒りまくってますなぁ・・・さっきとの落差がちょっと酷いかも。


総評

ROENTGENと666を2:8ぐらいで混ぜたようなアルバム、といった感じでしょうか?基本はハードロックですが、「PERFECT MOMENT」みたいな緩やか~な曲もあって、ソロ活動としての一つの完成形を迎えたかな、と。

それと半分の曲はHYDEではなく、KAZが作曲するということで少なからず不安もあったのですが、中々どうして、期待を遥かに上回る質の曲を持ってきてくれました。特に「SEASONS CALL」を作ってくれてありがとう!本当に気に入っております。