久方ぶりに来て見れば・・・
えー、とりあえずお久し振りです。皆様、長期間放置してしまい申し訳ありませんでした。
更新しようと思えばできるぐらいの時間はあったのですが、どうしても書く気になれなかった。というのが実情でした。まぁ、はっきり言ってしまえばやる気が無くなってしまっていただけなのですが。
どうしようもない言い訳をしますと、昨年は色々とございまして。何をするにもやる気がしない、もう何もしたくない。というところまで行ってしまってました。ネットすら殆んど利用しませんでした。
それで、何とか体調も戻りまして。だから何食わぬ顔をして戻ってくるのもどうかな、とも思いましたが、文章の練習と思って、一時的かもしれませんが復帰することにしました。
ちなみに聴く音楽は以前から相当変わっています。洋楽に相当天秤が傾いています。
洋楽がメインになりそうですが、ちまちま邦楽のことも書こうと思っています。
もし、今まで仲良くしてくださった方で、まだここを覚えていてれたら、また仲良くしていただければ本当に嬉しいです。余りに勝手なのは重々承知していますが。
で、コメント欄を見ると予想通り、大量に荒れていますね。業者の書き込みで。
何と言うか、本当に暇なんですね。余りに哀れなので辞めたほうがいいと思われますよ。まだまともな良心がそちらに残っていれば、の話ですがね。
Miss Machine / The Dillinger Escape Plan
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カオスティック・ハードコアと評されるアメリカのThe Dillinger Escape Planというバンドのセカンドアルバム。
さて、内容ですがこれがとんでもない。どう表現していいのかわからないぐらいとんでもない。
過激な音楽であることは間違い無いです。CDを再生して強烈なシャウトと共に始まる「Panasonic Youth」からして凄い。爆音の祭りとでもいうべき凄まじい楽曲が多く収録されております。
ただ、爆音だけの音楽というわけでは決してありません。計算され尽した狂気とでもいいましょうか。全く予想不能な転調や変拍子を多様したプログレ的アプローチがほとんど全ての曲に見られています。そして、それを強靭な演奏技術で支えており、全く曲がブレない。ただのハードコアには見られない部分が随所に散りばめられている。
難しい曲を演奏しているバンドではあると思う。ただ単に爆音を撒き散らしているわけではなく、理解し辛い部分も恐らく意図的に組み込まれているので、何も考えずに頭を振って楽しめるタイプの曲ではないです。
ただ、その難解さが魅力にもなっていると思います。難解さが魅力に変わった瞬間、このバンドを心から楽しめるのかもしれません。
Favorite Song Panasonic Youth
オープニングを飾る爆裂ナンバー。僅か2分半の間に、とんでもなく色んな物が組み込まれたブラックボックスのような曲。ラスト30秒の圧倒的展開にはただただ呆然。
また、この曲は音ゲーのギターフリークス&ドラムマニアに収録されています。是非お試しを(ただ、難易度が高いのでご注意w)
リブラ / ムック
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個人的な2007年度上半期ベストソング。
ムックの暗と明の部分を見事に共存させた一曲。
重苦しい雰囲気のイントロとメロを初めて聴いた時は一体どうなるのか・・・と思っていると。
サビで一気に視界が開けます。まさに暗闇に差し込む閃光。
最大の聴きどころは、激情のCメロからドラマティックにラストのサビに繋がる二番。この曲構成が素晴らしい。
ムックの持つ、負の側面と正の側面。その一番肝心の部分を連続で叩き込まれた日には、それはもう感涙ものです。本当にここは最高。
これは曲をただ聴くだけでなく、歌詞、PV。全ての曲を構成する要素を一度は体験してみることを推奨します。そして自分の中でこの曲を完成させてみてください。
それでようやくこの曲の魅力を全て堪能した、ということになるでしょう。
ELEVEN FIRE CRACKERS / ELLEGARDEN
- ELLEGARDEN
- ELEVEN FIRE CRACKERS
イマイチ、パンクというものに興味が湧かなかった私。と言うのも、私は一時期ブームが起こった青春パンクが大嫌いでして。パンクというものに良い印象が無かったんですね。
色々あって、洋楽のパンクはそこそこ好きになってきたので、流行っているエルレはどうだ?という感じでチェックしてみました。
インスト明けから、いきなりリスナーの心を鷲掴みにする力を持った「Fire Cracker」を配置して、つかみはバッチリと言ったところ。続くシングル曲「Space Sonic」で更にテンションのシフトは上がっていき、早くもトップスピード。
その後も緩急を上手くつけた曲の並びに、言葉が出ません。アルバムを通して40分足らずと非常にコンパクトに纏められているので、何度も聴いてしまうことでしょう。
確かにこのクオリティならば売れるのも納得でした。そこいらの青春パンクバンドとは明らかに一線を画した実力も兼ね備えており、安心して聴けるのも○。
これからも息の長い活躍が期待できるバンドですね。
Favorite Song Space Sonic
聴いていて非常に気持ちよい、疾走感溢れる名曲。パンクがどんな音楽か、というのを端的に示しているのではないでしょうか。
LOVE IS BEAUTIFUL / GLAY
- GLAY, KYOUSUKE HIMURO
- LOVE IS BEAUTIFUL (通常盤)
およそ3年ぶりとなるGLAYの新作。前作の「THE FRUSTRATED」の新境地を開拓しようとした雰囲気が、自分としてはかなり好きでした。しかし発表されたシングル曲は予想に反して、再び悪く言ってしまえば無難な曲が多い上、収録曲の過半数がそのシングル曲で占められていると言う事態に。
この状況で、僕は全く期待せずに作品をCDトレイにセットして音楽を流しました。そして予想通り、前作で見せた前衛的な雰囲気は影を潜めている状況に溜め息をつき、僕のこの作品に対する評価は決まったかと思いました。
ですが、このアルバムに流れる雰囲気が心地良い物であるということに気付いていきました。確かに目新しさはありません。前作の影は何処へ?というようなGLAYの代名詞のような曲でほぼ占められています。しかしそれが今作のタイトルであり、テーマである「LOVE IS BEAUTIFUL」に見事に合致しています。
突出した名曲が無かったのが、残念といえば残念です。それでも通して聴くのに疲れない作品というのは、それだけで充分な魅力となり得ますし、良い作品である証拠です。
今作が最高傑作であるとは思いませんけど、これからのGLAYの方向を決定づける重要なアルバムとなっているはずです。この方向性で行くと決めたのならば、心を決めて名曲を生み出し続けていってほしいものです。
Favorite Song 夏音
まぁお決まりのバラードと言ってしまえばそれまでなのですが、夏の終わりの哀愁を容易に思い浮かべられるような曲作りは見事。ゆっくりと目を閉じてこの雰囲気に浸りましょう。
Symphony Of Enchanted Lands / Rhapsody
- Rhapsody
- Symphony of Enchanted Lands
ヘヴィメタルとクラシックを凄まじく高いレベルで融合させた傑作、と言えましょう。この一言だけでこのアルバムを端的に表しているはずです。
さて、その二つが融合するとどんな曲が産み出されるか・・・実際に聴いてもらうのが一番いいのですが、疾走感と美旋律が組み合わさった時に感じる興奮は素晴らしいものです。これはヘヴィメタルがうるさい音楽である、と苦手にしている方でも感じることができる筈です。この作品は決して暴れるために作られた音楽ではありません。
内容で目を引くのはとにもかくにも、壮大さを感じさせるオープニングのインスト「Epicus Furor」から繋がる、彼らの代名詞とも言える超名曲「Emerald Sword」。この完璧とも言える流れにより完全にヤラれました。
インストを合わせての約5分半の間で展開されるシンフォニックな世界観。随所に散りばめられたオーケストラサウンド。幾重にも重ねられた大合唱必至のサビ。至宝とも言うべき超名曲であります。
「Emerald Sword」があまりに素晴らしいために、他の曲のインパクトはどうしても少し弱くなってしまっています。しかし、脇を固める曲も非常に良い曲が多くてアルバム全体の質も高いと言えます。
後半の曲はよりクラシカルな曲が多くて、美しさにどっぷりと浸らせてくれます。前半の勇壮なメロディと比べると少し退屈に感じてしまうかもしれませんが、アルバムの振幅を広げることは成功していると思います。
一大絵巻とでも言うべきストーリー性を兼ね備えた歌詞も必見。ドラマティックな音楽が更に物語を深いものにしています。ヘヴィメタルだから。というだけで通り過ぎていってしまうにはあまりにも勿体無いと言えましょう。是非、勇壮なメロディに心を躍らせてみてください。
Ravorite Song Emerald Sword
言いたいことはすでに言い尽くしました。ヘヴィメタル好きなら必聴。そうでなくても誰にも薦められる至宝の一曲。
MACABRE / Dir en grey
- Dir en grey, 京
- MACABRE
メジャーデビュー2作目。この早い時期に彼らはすでに強烈な個性を手にしていたと言ってよいでしょう。アルバムタイトルのMACABRE(気味の悪い、死を思わせる等の意味)の名のごとく、CDのほぼ全編に渡って何処か近寄りがたく、おどろおどろしい雰囲気の曲と歌詞が展開されています。
それは、不気味なオープニングナンバーの「Deity」からすでに象徴されていると言ってよいでしょう。この先に何が待ち受けているのか微かな身震いすら感じるような重い作品。そしてここから先の展開をそのまま表しているのです。
特に目を引くのは、「【KR】cube」、「ザクロ」など。他にも美しいバラードの「蛍火」など、佳作多し。最近のDirのような破壊的で激しいナンバーはあまり見られません。
また、今作は特に力を入れているようで歌詞にも引き付けられます。全ての曲にサイドストーリーのようなものが設けられており、併せて読んで理解するとより一層アルバムが楽しめると思います。
もしかしたら彼らの中で一番コンセプトを統一して作られた作品かもしれません。どちらかと言えば入門向けよりも、後追いで聴く人向けのような印象もありますが、ファンでいるならば耳を通しておいた方が違った側面が見れて楽しめるでしょう。
Favorite Song 太陽の蒼
ラストに構えるこのアルバム唯一と言っていい、救いの曲。実に爽やかに構成されており、心が浄化されていくようです。ギターの美しいフレーズがフェードアウトして終わっていく様子も余韻があって○。
MONSTER / B'z
- B’z
- MONSTER
ロック色で統一されていた前作「THE CIRCLE」と比べ、今作はバラエティ色が豊かな作品と言えます。まとまりが薄いものの、一曲一曲の個性が強くて中々評判はよろしく、本人たちもどうやら自信作のようです。「攻め」の姿勢が実ったと言えましょう。
ですが、僕は前作のコンセプトの方が好みな人間でして・・・「雨だれぶる~ず」なんかは初めて聴いた時は「ぇえ!?」と思ってしまいました。何回か聴いてるうちにこれはこれでありかと思いましたが。
でも、一粒一粒だとこっちの方が好みな曲も多いんですよね。オープニングの「ALL OUT ATTACK」なんてのっけからテンション上がりたい放題の名曲だし、「ゆるぎないものひとつ」のc/wにも収録された「ピエロ」は彼らのここ数年の中で一番気に入っています。
いわゆる「びっくり箱」みたいなアルバムですね。CDをセットして、次にどんな曲が流れるか予想のつかないような。こういうアルバムも中々面白いものだと思いました。次はどんなアルバムがリリースされるのかな?
Favorite Song ピエロ
ただただ格好いいHRの名曲。過去の名曲群にも見劣りしない傑作ではないでしょうか。
2006年度マイベストソング
今年も音楽サイトで恒例のマイベストを発表します。一応順位は付けましたが、まあ日替わりな面もありますので(笑)。「こいつはこういう音楽が好きなんだ」ぐらいに思っていただければ。
ちなみに収録アルバムが書かれていない曲は、全てシングル曲です。
1位 Colors of the Heart / UVERworld
このキャリアの短さで、よくぞここまでの完成度の曲を書けるものです。全ての楽器が見事なバランスの上に成り立つ名曲。
2位 SEASONS CALL / HYDE
何故ストリングスを全く前面に出さずに、これほどまでに美しいと感じさせる曲を書けるのか。見事なりHYDE。
3位 流星 / ムック
毒気は無くなったものの、決して曲の質が悪くなったわけではありません。切ない終わり方が大好きです。
4位 最高の片想い / タイナカサチ
Mステでの見事なライブに思いっ切りハマってしまいました。高音域の歌声が綺麗ですね。
5位 ピエロ / B'z (「MONSTER」収録)
「MONSTER」は素晴らしい出来でした。その中でも一番のお気に入りがコレ。HR色全開ですぐに気に入りました。
6位 HELLO / PIERROT
特に目立つサビや、際立って美しさを感じる曲ではありません。でも何度も再生してしまう。それも一つの良作ですね。
解散は本当に残念でした。
7位 極彩 / ムック (「極彩」収録)
これぞムックの持ち味!やはりアルバムにこういう曲が一つは欲しいものです。
8位 THIS LOVE / アンジェラ・アキ
とにかくラストのサビに圧巻。上手い人がバラードを歌うと絵になりますね。
9位 Dani California / RED HOT CHIRI PEPPERS (「STADIUM ARCADIUM」収録)
デスノートが無ければ多分聴かなかった曲。何処となくシブい感じがお気に入り。
10位 Agitated Screams Of Maggots / Dir en grey
圧倒的な激しさにただただ唖然とするばかり。よく曲として成立させたなぁと思います。でも流石にやり過ぎではないでしょうか(汗。
こうやって特に気に入った曲を挙げていくと、バラードなんかも入ってるんですが、今年は完全に激しい音楽の方に気持ちが傾いた年でした。ストレス溜まってるんでしょうか(笑
2006年を振り返ると個人的には最悪に近いことが起こった年でした。2007年こそは僕にとって、そしてこれを見てくださった皆様にとっても素晴らしい年となることを心から祈りまして、今年最後の記事の締めとさせていただきます。
それでは皆様、良いお年を。
COCOON / PIERROT
- Pierrot, キリト, 西脇辰弥
- COCOON
クリスマスソング特集を組もうとしたら、全然曲数が無くて焦ってました(笑)。という事で急遽一曲レビューへと変更。
それでよりにもよってPIERROT?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、いやいやこの曲はダークさの感じられない爽やかなクリスマスソング、と見ていいのかな?とにかく明るい曲です。まぁ彼らのことだから裏の面に腹黒さを出してるのかもしれませんが(笑)。サラっと歌詞を読んでもクリスマス気分を味わえるようなものになっているのではないでしょうか。
バラードナンバーでしっとりと浸るクリスマスソングもいいですが、こういう爽やかな曲も味があっていいかと。とりあえず僕としてはこの曲を薦めさせていただきました。
それでは皆さまよいクリスマスをお過ごし下さい~。
*収録アルバム:「HEAVEN-The Customized Landscape-」、「DICTATORS CIRCUS-A variant BUD-」